私の母は現在、グループホームに入居しております。
上の記事の最後の方に「家に帰りたいと言う要求が落ち着いてきた」と書きましたが、その矢先に、願望が再燃してきました。
と、会うたびに言われます。
本記事では、そんな母の帰宅願望に対して、どのように向き合っているかを書いていきます。
もくじ
【大前提】家に帰りたいのは当たり前
大前提として「家に帰りたい」という要求は正常なものです。
グループホームなので個室があるとはいえ、食事も就寝・起床時間も管理されて、外出も自由に出来なく、プライベートもほとんどない状態だったら・・・
自分だったら、恐ろしいほどのストレスだと思います。
なので、そのような前提にたった上で、以下のような対応を心がけるようにしてます。
- 今の環境を可能な限り快適にする。
- 現時点で家に戻るのは難しい理由を伝える。
今の環境を可能な限り快適にする。
家の物を持っていく。
最初にやったのはなるべく家にあったものをグループホームの部屋に持っていくことです。
持ってきたのは、テーブル、椅子、衣服、布団カバー等・・ですね。
家の部屋を再現して家にいるくらいな錯覚を覚えないかなと、もくろみましたが、流石にそこまでボケてなかったです・・・
ただ、それでも多少はお気に入りのものがあると安心感があるような気がします。
電話を使えるようにする。
もともと叔母(母の姉)とは頻繁に電話をしていたので、グループホームに入っても電話ができるようにしたいと思いました。
私の母は、もともとあまり携帯電話を使ってなかった事もあり、「かんたん携帯」も母にとっては、全然簡単ではないので、以下のような携帯の回線で使える固定電話風の携帯電話を使ってます。(数字を押す事はできず、短縮ダイアルのボタンを使ってます。)
現在、叔母とは1日に3回くらい電話しているようです。
面会する。
今の母の楽しみの一つが私が面会に行く事です。
なので、最低でも週1は面会に行くようにして、行けば3時間から4時間くらい滞在するようにしてます。
部屋に私が座る用の椅子を置いており、ごくごく普通にくつろいで一緒にテレビ見たりしてます。
外出して外食する。
前もって伝えておけば、外食する事も可能なので、1、2ヶ月に1度くらいは通院がてら外出して、一緒に外食したりしてます。
また、叔母の家に連れて行って、そこで1日近く、くつろいだりもしてます。
アパートにいるのと同じだと伝える。
私の母の場合、元々の気性で、職員の人に気を使ってしまって、言いたいことも言えないようなのストレスもあるようです。
なので、今いる場所は施設ではなく、家賃を払ってアパートを借りていて、そのアパートに「食事を用意してくれる人」や「世話をしてくれる人」を雇っているようなものだと言い聞かせています。
そして、ちゃんとお金を払っているのだから気を使う必要はないのだと伝えてます。
グループホームの金額は、家賃・食費・サービス料なので、あながち嘘ではないです。
因みに、人によっては、認知症により傲慢さが出てしまっている場合もあるかと思うのでこれはケースバイケースですね・・(そんな人に上のような事言ったらわがままで大変な事になりそう・・)
現時点では家に戻るのは難しい理由を伝える。
「現時点」でグループホームにいなければいけない理由はあくまでも「家の問題」「体調の問題」だと伝えてます。
家の問題を理由にする。
家が現在、住める状態ではない事を伝えてます。
これは嘘ではなく、ほぼゴミ屋敷の家を、母がグループホームに入ってから、片付けてなんとか人がいる空間は確保したのですが、まだカビのせいかダニのせいか埃のせいか・・とても快適な状態ではありません。
なので、家を現在、片付けている最中だよと伝えてます。
体調の問題を理由にする。
少し不安を煽る言い方にはなってしまいますが、「今の状態で家に戻ると完全に一人で生活することになるけど、大丈夫?」と聞いたりもします。
母自身でもいろんな事ができないのは自覚しているので、エアコンの調整、ブレーカーが落ちたら(電子レンジとT-falが沸騰したら必ず落ちる)上げられない等の不安があると言うと、納得・・までは行きませんが、少し諦めたような様子になります。
ただ、それで終わっちゃうと絶望感だけなので、「もっと体調が良くなって、色々と元どおりできるように頑張ろうね」と言う言葉をかけるようにしております。
まとめ
母の帰宅願望に対して、どのように向き合っているかについて書いてきました。
会話の中で、一番、心が痛むのが・・
と聞かれた時です。
私は、一生ではないと伝えてます。
体調が良くなるまで頑張ろうと・・・
本当は正直に言った方が良いのかもしれませんが、希望は完全に潰したくないと思ってます。
結局、具体的に「こうすれば帰宅願望がなくなる」というような対処法はありません。
かといってただ単に聞き流したり、無視したり、逆に怒ったりするのは良くないので、都度、真摯に話を聞いてあげて、できる限りの事をしてあげようと思います。