認知症の予兆の一つとして、部屋が片付けられなくといった事がよく言われています。
確かに、私の母も年を取るにつれて、徐々に片付けができなくなっていったような気がします。
そもそも物を捨てられないタイプなので、物が増えるにつれて脳の機能が低下したら、家が散らかっていくのは必然だったと思います。
ちなみに、私もなかなか物が捨てられず、子供の頃から片付けが苦手で部屋が散らかりがちなので、生まれた時から認知症予備群なのかもしれません・・
でも、そんな私でも一念発起で大片付けをする事はあります。
親が住む家も大片付けをしたいと思うのですが、そう簡単にはいきません。
認知症の親が片付けを邪魔するのです。
片付けても片付けても散らかされます。
物を捨てる事も許してくれません。
いわゆる綺麗な状態にまで片付けるのは不可能でした。
ただ、完璧な片付けはできずとも、最低限やっておいた方が良い「片付け」が2つあります。
もくじ
最低限やるべき2つの「片付け」
何故、人は物を片付けるのか。
散らかっていると精神衛生上良くないから?
掃除が行き届かなくて不衛生だから?
もちろん、それもありますが認知症の親が住む家で大切なのは、「物を無くさない事」と「物につまづかない事」です。
重要書類・貴重品の確保
(物を無くさない)
物を無くさないと言っても、買えば済むようなものは置いておいて、早急に重要書類・貴重品類は確保しておきましょう。
例えば以下のようなものがそれに当たります。
様々な契約書類、通帳、実印、キャッシュカード、クレジットカード、鍵、銀行印、保険証等・・
親が物とられ妄想になってしまうと、これらの重要書類・貴重品はどこかに隠されてしまいます。
早急に確保して親から見えない所に保管しましょう。
母の認知症が発覚した初期の頃、確保した貴重品類を親に「返せ」と言われて大変でした。
「置いてある場所を見せるから、絶対にここから移動させないでね」と伝えましたが次の日にはそこにはなかったです・・(探すのにひと苦労でした・・)
貴重品に関しては譲らずに突っぱねましょう。
歩く場所には物を置かない。
(物につまづかない)
物が机やテーブルの上がどんなに散らかっていてもいいです。
歩く場所だけには、物を置かせないようにしましょう。
理由は単純に危険だからです。
転んだのがきっかけで老人が寝たきりになるとか、あるあるなので、それだけはどうしても避けたいものです。
私の母は階段に物を置くので、本当に危険でした・・
何度言っても聞かずに繰り返されましたが、見つけるたびに地味に取り除いていました。
まとめ
認知症になると片付ける能力が劣化して、部屋が散らかりがちです。
本当ならば、いらない物は全部捨てられれば良いのですが、私の親のように元々捨てられない人を説得するのは大変です。(勝手に捨てたら、それはそれで大変な事になります。)
なので、物を無くさない事と物につまづかない事に集中して、貴重品の確保と歩く場所に物を置かない事だけは留意しておきましょう。