介護問題

認知症になったらどの病院に行けばいいの?私の母の認知症診断までの流れ

認知症診断

母が認知症っぽいとなった時に、高血圧の診察だと偽り、かかりつけのお医者さんに無理やり(騙して・・)連れて行きました。

認知症になったら最初にやる事
親が認知症かもと思ったらまずは医者と地域包括センターへある日、親が認知症っぽい事がわかりました。 わかりはしましたが、母親がおかしいという現実が受け止めきれずに、これからどうすれば良い...

受付でこっそりと「認知症の診断」をしてくださいと伝えました。

かかりつけの医者での簡易検査

正式な診察は専門医がやるのですが、連携している地域の医者ならば「簡易検査」を実施してくれます。

騙されて検査を受けさせられた母は、憤ってました。

どど母
どど母
全く人を馬鹿にすることをして!

花の名前を知ってる限り言うとか、簡単な計算とかだったようですが「いきなり言われてそんな事できるわけない」と怒ってました。

その時の簡易検査では「中期」の認知症と言われました。

そして、「物忘れ外来」がある病院を紹介され、予約もしてくれました。

「物忘れ外来」での検査

物忘れ外来での診察も、母には「認知症の診断」などとは一言も言わず内科の検査だと騙して連れて行きました。

物忘れ外来と言っても「××××科」といったように、大きく看板が出ているわけではなく、担当する医者も神経内科、精神科、心療内科等、病院によって様々です。

私の母が紹介された病院は「神経内科」の先生が担当、診察室は「内科」の看板がかかってました。

病院によっては即日検査・即日診断の場合もあるようですが、母が受信した病院では、以下のような流れで、診断結果が出るまで1ヶ月かかりました。

神経心理学検査

初診の時は「神経心理学検査」と言って、かかりつけの医者でやった簡易検査をもっと細かくやるような検査をしました。

この検査は同席する事ができました。

簡単な計算ができない、当たり前の事が思い出せない、息子(私)の年齢を20歳と答えるなどの様子を見ていて気分が落ち込みました・・・

また、この検査についても途中で母は怒り出してしまって「もういいです!」と言って帰ろうとするのを引き止めるのに大変でした。

MRI

2回目は1週間後です。

血液検査や尿検査などの検査の後、メインイベントの脳のMRI検査です。

これについても、入れ歯を外さなければいけないのに外せなかったりで、意外に大変で、無理やり口の中に手を突っ込まれて入れ歯を外されたと言ってすごい怒ってました。

診断結果

初診から約1ヶ月後に診断結果が出ました。

事前に医者には、「先ずは自分にだけ結果を知らせてください」と伝えました。

本人に認知症だと告知するかどうかは非常に難しい問題です。

伝えて自覚させて前向きに治療したほうが良いという意見もある中、伝えたら絶望してしまって悪化したなどという話もあり、人によってケースバイケースなのだと思います。

私の母の場合、とても前向きになるとは思えなかったため、先ずは自分だけで結果を聞こうと思いました。

結果は、予想通りアルツハイマー型の認知症という事で、脳のMRIの画像を見たときは愕然としました。

よく普通の人の脳と認知症の人の脳の画像比較がネットに散見されており、認知症の人の脳は海馬という部分がスカスカになっているのですが、私が見た母の脳の海馬は、ネットで散見する認知症の人の脳の画像以上に、スカスカで真っ黒でした。

よくこんな状態で生きて来れたなと思いました・・

その後、母への伝え方について先生と相談して以下の方針としました。

  • MRIの画像は正直に見せる。
  • ただし「認知症」という言葉は使わない。
  • 物忘れが激しい状態はこのせいだけど「薬を飲んでれば治る」と伝える。

認知症の薬は進行を遅らせることは出来ますが「治す」事はできません。

ですが、母に希望を持ってもらいたくて、そのように伝えました。

母もMRIの画像については正常の人との違いにショックを受けていたようですが、治療の話をすると「早めに診断できて良かった」と言ってました。

「治る」と思っている母を見ると心が痛みましたが、今後も通院を続けさせるため仕方なかったと思います。

その後の治療

認知症の薬を徐々に規定量まで増量して、血液検査などをしつつ問題がないかを確認しました。

また、診察をしていく中、「物盗られ妄想」がひどくなっていきました。

訪問看護をしてくれている施設からは、他の「精神科」がある病院に行く事を勧められましたが、違う病院に連れていってまた1からから検査となると母も私も負担が大きいので、断りました。

結局、通院している病院で相談したところ、向精神薬が追加されました。

物盗られ妄想と幻覚
【物盗られ妄想】認知症の母の幻覚・妄想と闘った日々。母が認知症になって”認知症”=”もの忘れ”ではないという事を知りました。 いっそ全部忘れてくれれば、どんなに楽かと思いました。 ...

リンク先の記事でも書きましたが、今でも向精神薬を飲むという選択が正しかったのかどうかわかりません。

最終的に薬が規定量まで達した後は、かかりつけの医者に戻って処方箋だけ出してもらうような形になりました。

まとめ

結局、認知症発覚から診断まで1ヶ月強、飲む薬の量・種類の安定まで4ヶ月くらいかかりました。

この時期が一番、色々な意味で大変だったと思います。

私の場合は後の祭りですが、もっと早く診断してくれる病院もあるようなので、かかりつけの医者から紹介されるままではなく自分で病院を探すのも良いかもしれません。