社会復帰問題

一度は夢見る株生活。やる前の妄想と実際にやってわかった現実。

株で生活

介護、メンタル・・何かしらの事情で離職してしまった人が、一度は考えるのが「株で生活できないか?」ではないでしょうか?

私も御多分にもれず考えました。

そして、実際にやってみました。

そして、現実を知りました。

本記事では、株について、実際にやる前に抱いていた妄想と実際にやってみて思い知った現実について記載します。

なお、儲かる方法などは一切、記載しておりません。(実際に儲かってないので)

ただし、これから株をやろうとしている方には、(悪い意味で)ちょっとした参考になるのではと思います。

株をやる前に思っていた事(妄想)

「上がっているときに買って、下がる前に売ればいいのでは?」

まずは以下のグラフを見てください。

株価チャートサンプル株価チャートサンプル

これはある企業の2022年3月1日から2022年7月5日までの株価の終値をグラフにしたものです。

このように株価は、波のような形状で上昇と下降を繰り返します。

波の上限と下限の値が予想できないのは、株をやっていなかった素人の私でもわかります。

「頭と尻尾はくれてやれ」

と言われる通り、下がり切ったところで買って、上がりきったところで売るのではなく、欲をかかないで、その中間で、売り買いすれば良いのでは?

例えば以下のように・・

株価チャート(売買イメージ)株価チャート(売買イメージ)

さらに、以下のようにも思ってました。

「勝率は適当にやっても50%。考えてやるんだから60%以上は余裕では?」

所詮、上がるか下がるかの2択なのだから、適当に売り買いしても勝率は50%のはずです。

そこに、業績や社会情勢、そして株価のチャートの規則性を考慮して売買すれば、どう考えても50%を超える成果は出せるはずで、60%とか余裕なのではと思っていました。

みんな、欲をかくから失敗するわけで、以下のようなことを心がけておけば、普通に儲けられるのでは?

  • 勝率60%くらいを狙う。(全勝を狙わない)
  • 頭と尻尾はくれてやる。(最大限で儲けようとしない)

・・と思っていました。

株をやって思った事(現実)

「上がっている時」「下がっている時」とは?

次の瞬間、上がるか下がるかなんて、わかりません。

上図の売買イメージは、あくまで結果がわかってるから言えるのであって、実際に先が見えない場合は、本当に次に上がるか下がるかなんてわかりません。

上図の二番目の「買う」の時点(4/15頃)でグラフにするとどう見えるか・・

株価チャート株価チャート(4/15でグラフにした場合)

 

この先、上がるか下がるかなんて、わからなくないですか?

後付けのチャートならば、いくらでも「ここは買いだった」「ここは売りだった」と言えますが、実際には未来のチャートは見れないのです。

さらに、上のグラフはその日の終値だけをグラフにしていますが、分単位とかで見た場合は、本当に上下が激しいので、今上がったかと思えば、次の瞬間に下がったりするため、本当に先がどうなるかわかりません。

確率50%≠差し引き0

株価が上がるか下がるかは適当にやっても50%。

そう思っていました。

しかし、勝率が50%だからといって、金額が差し引き0かというとそうではありません。

心理的に人は、利益の確定は急ぎすぎて損切りは遅すぎる傾向にあります。

単位は個人の性格や資産に依存しますが、仮に10万円という金額がそれなりに大金だと思っている人(=自分)について考えます。

もし10万円も利益が出た場合、どう思うか?

次の瞬間、急に上がっていた株価が下がるかもしれません。

なので、焦って、その時点で利益を確定してしまうかと思います。(プラス10万円)

一方、10万円を損した場合、なかなかその損を受け入れる事ができません。

次の瞬間、急に下がっていた株価が上がるかもしれません。

その僅かな希望のため損切りを出来ずに、ずるずると損失を拡大して、20万円くらいになったところで、ようやく諦めるような気がします・・・(マイナス20万円)

勝ち1回、負け1回の半々の確率だとしても、この時点で、10万円ー20万円でマイナス10万円です。

大前提:売る人がいるから買う人がいる。

当たり前の事なのに、一番、わかってなかったのは、売る人がいるから買う人がいて、買う人がいるから売る人がいるということです。

売る人も買う人も、お互い儲けようと思って取引しているのです。

そして、世の中には、「大口投資家」といって、大量に取引をする事によって株価にも影響を及ぼせる人々がいます。

私のような初心者は彼らの絶好のカモです。

彼らは、カモの特性をよく理解しており、カモが売るのを見計らって大量に買って、カモが買うのを見計らって大量に売り、儲けを得ます。

株をやっていると、上がっているからと思って買うと下がるし、もうダメだと思って売った途端に上がったりします。

あたかも、自分の売り買いを誰かが見ていて、嘲笑うかのように逆に行きます。

まとめ

結論として「株だけで生活するのは、無理」と思いました。

資金力に余裕がない初心者が株で儲けようとするのは至難の技だと思います。

特に短期トレードだと目先の株価の上下に翻弄されてしまいます。

100万円を得ようとするならば、100万円を損する覚悟が必要です。

なので、ある程度の資産を築こうとした場合、他に稼いでいる手段がない人は、なかなか難しいのではないかと思います。

投資は、他の収入手段がある人が余剰資金でやるか、元々、大量の資産がある人が、長期で、年利3%とかでやるものだと思いました。

もちろん世の中には、少額から投資を始めて巨額の財産を築く人は実在します。
しかし、他のあらゆる成功体験にも言えることですが、「運」の要素もあるので、全てを真似することはできないと思います。
そして、成功者の数倍、全然、儲からなかったり、一時的に儲かっても全てを失う人がいます。

コンスタントに1日、1万円・・とか夢想していたこともありますが、かなり難易度が高いと思いました。

なお、ここまで全て株投資に関してネガティブな事を書いて来ましたが、私自身は、完全に諦めるのではなく、勉強しなら少しづつ続けていこうとは思っています。

インフレ・円安で、貯金自体が実質マイナスになる時代です。

年に数%でも儲けることができるようになることを目標にやっていこうと思います。