母をグループホームに入れてから、好きなものを食べさせてあげられないことや、兄を精神病院に入れたときに身体拘束があったことなどについて、いくつか記事を書いてきました。
長生きすることだけが目的ではないので、多少のリスクがあっても好きなものを食べさせてあげたいし、身体拘束とかもやめてほしい。
しかし、介護の裁判の記事を見て、これは、簡単な問題ではないと思いました・・
もくじ
介護の事故の判例
見かけた記事は以下の2つです。
一つは、入院していた男性が、看護師がいない間にパンを食べてのどに詰まらせて亡くなった例。
飲み込む機能が低下し食事の介助が必要だったが、配膳の看護師は男性が寝ていたため、食事を置いて部屋を離れた。男性は看護師がいない間にパンを食べてのどに詰まらせて、意識が戻らずに死亡した
もう一つは、入院していた男性がベッドから転落して亡くなった例。
入院していた男性患者=当時(26)=がベッドから転落し、その後死亡したのは、防止措置を怠ったのが原因として遺族が、センターを運営する高知県・高知市病院企業団に約8200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で高松高裁は3日までに、約6600万円の賠償を命じた。
この二つの事例は両方とも病院側の責任を認めて賠償が命じられています。
詳細はわかりませんが、記事の内容を読む限り、これで賠償を命じられたら、病院・介護施設も、いろいろなことに対して、慎重にならざるを得ないなと思いました。
予見可能性と結果回避義務
このような事例で、病院側の過失が認められるかどうかは、以下の2点が重要とのことです。
- 予見可能性
事故が予見できたかどうか? - 結果回避義務
事故の結果を回避するために適切な措置をしたか?
この基準で考えれば、2つの事例とも、予見もできた(置いていたパンを勝手に食べられる、ベッドから転落する)、結果回避義務(パンを置いておかない、ベッドに拘束する)も怠ったと言われるでしょう。
裁判の基準がこれならば、介護施設側としては、少しでもリスクがあるものは、食べさせられないでしょう・・
私の母が、ミキサー食まで行かなくて刻み食で止まっているのは、まだ柔軟に対応してくれていると思って良いでしょう。
例えば、母が誤嚥性肺炎になって亡くなったときに、私が「食道裂孔ヘルニアなのがわかっていたのに何故、ミキサー食にしなかったのか?」とか、ケチをつける可能性があるわけです。
ベッドとかに寝かせる場合とか、念のために縛りたくもなりますわな・・
最後に
このような判例があれば、「そりゃあ、施設・病院側もリスクゼロで対応するなあ・・」と思いました。
しかし、リスクゼロを突き詰めていけば、人間らしい生活は送れなくなってしまいます。
例えば、家族が何かしらの契約書を書いて「事故ったときに文句言わないから好きなものを食べさせてあげてください」とかできないものか・・
事故が発生するリスクが、100回に1回ならば、ちょっと躊躇しますが、1万回に1回、発生する程度のリスクならば、許容しても良いのではと思います。(※)
※1万回に1回ならば、毎日好きなものを1回食べるとして、27年に1回・・流石にあと27年は生きないと思うので、それくらいのリスクは許容したいものです。
因みに某ウイルスも2022/6/10の東京の新規感染者数は1600人。東京の人口は1400万人なので、約1万人に1人です。なので面会ももう少し緩和されても良いと思うのですが・・