最近、興味深い記事を見ました。
遠距離介護が必要になった時に、「会社を辞めると後悔するぞ」ってことで、その件については「聞き飽きたわ」という感想しかないのですが・・
それとは別にタイトルになっている最後の一節と、その理由については「なるほど」と思いました。
「実家の近所で「名刺」を配りなさい」
実際に名刺を配るべきかどうかはともかく、近所との付き合いを大切にしておくという点については、強く共感しました。
もくじ
遠距離介護は常に不安
遠距離介護をしていると24時間不安です。
「今現在、母はどうしているのか?」
「そもそも、母は今、生きているのか?」
本当に不安になります。
親戚が車で15分くらいのところに住んでいましたが、単に不安だからと言う理由で行ってもらうこともできません。
こちらから電話もかけても出たり出なかったりなので、出ない場合など不安で心が押しつぶされそうになります。(慌てて帰ったこともあります。)
しかし、ある時から、その不安を軽減することができました。
それは、ご近所の方に母が認知症だと言うことが知られてからです。
近所の方が見てくれる安心感
最初は、ご近所の方には、母が認知症だということは伝えていませんでした。
心配をかけてしまっては申し訳ないと思ったからです。
しかし、母の物盗られ妄想がひどくなった時、自分の子供も信じられなくなった母は家中の貴金属を集めて、近所の方に「盗られるから預かって」と持っていきました。
当然、近所の方は、尋常なことではないとして、私が実家に戻った際に、私にその事を伝えてくれました。
その後も、母の事を心配してくれて、1日何度も家を訪問して母の話し相手になってくれたり、母が徘徊しそうになった時は止めてくれたりしてくれました。
状況を知らせるために電話してくれたりもしました。
親戚の方にも手伝ってもらったし、デイサービスも利用してましたが、徒歩0分の近所の方が様子を見てくれていたことは、かなりの安心材料になりました。
良い関係を築いていることが重要
上の記事で、近所の方の協力を得るという点では共感しましたが、いざという時になってから、いきなり名刺を配るのもどうかと思います。
そして最後のコツが、緊急時の備えだ。前出の和氣氏は、遠距離介護をする子供ほど、実家の周りでしっかり「顔を売る」ことが大切だと言う。
「親に何かあったときには、地元の人を頼るしかありません。民生委員や地域包括センターの職員はもちろん、ご近所の人や町内会長さんともなるべく名刺交換やLINE交換をして、親の状況を伝えておきましょう。何人かに当たれば、必ず一人は面倒見がいい人がいるものです」
「最後のコツ」と書いてありますが、本当に「最後の手段」という感じです。
本当に、こんなことで近所の方が親身になってくれるのでしょうか?
私の実家は、田舎なので、もともと近所の方とのお付き合いがあったことは、運が良かったと思います。
そして、そのご近所の方は「あなたのお母さんには色々とお世話になったから」と涙まじりに言ってくださいました。
具体的に、どういう世話をしたのかは知りませんが、確かに母は世話好きな人だったので(過去形が辛い)、そのような生き方がこう言う時に活かされるのだなと思いました。
まさに「情けは人のためならず」です。
まとめ
以上、遠距離介護では、ご近所さんと良い関係を築いていることが重要だということについて書きました。
しかし、このようなことは、近所付き合いがない都会などの場合、難しいのかもしれません。
そのような場合は、リンク先の記事にあるような名刺戦法も最後の手段として有効かもしれません。(個人的には名刺よりも菓子折りの1つも持っていけと思いますが・・)
現代は、近所同士の付き合い、親戚同士の付き合いが疎遠になってきています。
そのような付き合いは、何もない時はかえって鬱陶(うっとう)しかったりするかもしれません。
しかし、いざと言う時のためには、良い関係を築いておいた方が良いでしょう。