介護の関連で以下のような記事を見つけました。
簡単に言うと、ある介護事業者の方が・・
病院でミキサー食しか食べれなかった96歳の人が退院して・・
→夜中の3時に「ラーメンを食べたい」
→ラーメンを食べさせる。
→その食べている幸せそうな動画を投稿
→介護関連者から非難轟々
との事です。
「ミキサー食だった人にラーメンをたべさせるなんて!!!」
母と兄を施設に預けている身として、非常に考えさせられる記事でした。
私自身の状況も踏まえて、私の考え方について述べたと思います。
もくじ
介護施設は安全性を最重視する。
私がこの記事を最初に見た感想は、肯定的にとらえつつも、事業者の方に対して、
「勇気あるなあ・・」
というものでした。
これで万が一、喉に詰まらせたりしたら、再入院・・・
誤嚥性肺炎にでもなったら、そこからご臨終までまっしぐらです・・
そうなったら、
「あの時、自分がラーメンを食べさせなかったら、こんなことにはならなかったのに・・」
と悔やんでも悔やみきれないと思います。
そして施設としても責任を問われる可能性もあります。(上の例では家族の同意を得られていたようですが、例えば他の入居者の家族から非難される可能性もあるかと・・)
そう考えると他の介護関係者が非難する気持ちもよくわかります。
家族はどう考えれば良い?
もちろん、家族としても事故につながるような危険性がある事は避けてもらいたいです。
ただし、幸福度との兼ね合いは非常に重要だと思います。
以下、私の母・兄の事例について記載します。
刻み食について(母の場合)
私の母は食道裂孔ヘルニアという持病があり、食べ物を詰まらせやすいです。
グループホームからはミキサー食を提案されましたが、そこは拒否って、刻み食で妥協しています。
誤嚥性肺炎のリスクもあり、グループホームからすれば、ミキサー食にすればリスクを最小限に抑えられるため、その選択肢を取りたいのも理解できます。
ただ残りの人生をミキサー食しか食べれずに過ごす人生ってどうなんでしょう?
本心としては刻み食ですら不満が大きいです。
みんなの食事に入っている魚が自分には入っていない(刻んでいるので、魚の原形がなく、そう思ったようです。)と言って嘆いていた事がありました。
仮に「何かあっても文句を言わないから普通の食事にしてください」という誓約書でも書けるものならば普通の物を食べさせてあげたいです。
面会禁止について(母・兄の場合)
そして、2020年6月現在、新型コロナがまだ完全にはおさまってない状況(完全におさまる状況なんてあるのかと思いますが・・)で、私の母が入所しているグループホーム、兄が入所している施設ともに未だに面会禁止です。
もちろんグループホームとしては、集団感染が発生すれば一大事なので、慎重になるのは理解できます。
ただ「屋外で会う」「制限時間を定める」「距離を取る」などなどの工夫とかしても考えてくれても良いのではとちょっと不満に思うこともあります。
母・兄にしても家族に会えないストレスがあると思いますし、このままだと会えないまま母とか亡くなってしまうのではとかも考えてしまいます。
車椅子固定について(兄の場合)
私の兄(知的障害あり)は施設に入る前に、入る施設が見つからずに一時的に精神病院に入っていたことがありました。
この時に、まともに歩く事が出来なくなりましたが、施設に入ってからは、リハビリしてもらってようやく少しづつ歩けるようになってました。
ただし、不安定な事が多く転ぶ場合がよくあり、ある時、膝から転んでそれが原因で膝に炎症を起こしてそれが原因で熱がひかなくなってしまう事がありました。
それ以降、施設としては、歩かせることに少し消極的になってしまって急に立ち上がらないように車椅子にベルトで固定される事が多くなりました。
これについては、非常に難しい問題で、骨折事故などを起こせば、施設の責任になってしまうと思うので、施設としては当然の措置だと思います。
ただ、多少怪我してもいいから、歩くトレーニングをさせて欲しいと思ってしまうのも事実です。
まとめ
最初の記事の件に戻りますが、私としては、本人や家族の同意の上で、好きなものを食べさせてあげたという事は、問題ないと思います。
ただし介護施設の人が非難する気持ちもわかります。
ダブルスタンダードなのを承知の上で書きますが、自分が介護従事者の立場ならば、同じ状況では食べさせないです・・(万が一を考えてしまいます・・)
なので、本当に難しい問題だと思います。
安全性と幸福度を総合的に考える事を施設の方に押し付けるのは間違いだと思うので、家族としては、施設に責任を負わせないよう考慮した上で、出来るだけ本人が幸せに人生を過ごせるよう考えていかなければいけないと思います。