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【空き家のリスク】親がいなくなった後の実家をどうするべきか?

実家空き家問題
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2018年の政府の住宅・土地統計調査によると住宅総数6242万戸に対して空き家(別荘なども含みます)は、846万戸あるとのことです。(居住世帯の有無(9区分)別住宅数-全国,都道府県 (e-Stat 政府統計の総合窓口より))

割合で言うと13.6%が空き家ということですね・・

そして、住民票などはそのままのため上記にカウントされていないであろう私の実家も、母がグループホームに入り、実質空き家となって、一年以上が経過しました。

親が住んでいる時からゴミ屋敷となっており、なんとかしなければと思っていたのですが、会社を辞めてからようやく徐々に片付ける事ができるようになりました。

私は一応、住む予定で片付けているのですが、もし住まないとしても・・いや、住まないならば尚更、誰もいない実家を放置しておくことはできません。

正直、会社を辞める前はその点を深く考えてなかったのですが、実家に戻って片付けをすればするほど、問題が山積みである事がわかりました。

本記事では、実家を空き家にしておく事のリスクと対策について、我が家の現状と照らし合わせて、記載していきます。

空き家のリスク

空き家のリスクは、大きく「安全面」「衛生面」「景観面」「治安面」「金銭面」の5つに分ける事ができます。

安全面

家を放っておくと腐朽・破損していき、最悪、倒壊の危険性があります。

先の政府の調査によると、空き家846万戸のうち189万戸が腐朽・破損しているとのことです。(腐朽・破損の有無(2区分)(e-Stat 政府統計の総合窓口より))

我が家はまだ倒壊の危険性はない(と思います・・)が、そろそろ築50年になろうとしているので、あちこちに軋みは出てきているかと思います。

衛生面

放っておいて掃除もしなければ、そりゃ汚くなりますよね・・

我が家も、一時期はネズミ御殿になってて、ネズミの糞が家中に散乱し、小さい虫・ゴキブリもたくさん出没しておりました。

ネズミだけは流石に不衛生極まりないので、どうにかしようと思って、超音波駆除機を買って常時付けっ放しにしております。

効果があったのかわかりませんが、現在、ネズミは出てこなくなったっぽいです。(ただ、聴音駆除機の効果は怪しいらしく、本当にそのおかげかはわかりません・・)

ただ、他にも問題はあり、壁はカビだらけですし、基本的に実家に泊まったりすると身体のあちこちが痒くなるので、ダニも多いと思います。(布団は干しているのですが・・)

また、ほこりっぽいので、常にマスクをしてます。

ちゃんと住めるようにするためには、家の中の物をさらに整理して大掃除をする必要があるでしょう。

景観面

家をしばらく放っておくと、明らかに空き家っぽい風貌になってきます。

その要因の一つが木々と雑草です。

私の実家の場合も、木の枝が、道路と隣の家に侵食してしまっており、また猫の額ほどもない狭い庭は雑草で生い茂っております。

今度、剪定を頼むのですが、その見積もり時に、隣の家に侵食している木の一つが「木ではなく雑草が成長して太くなったもの」だと言う事を知り愕然としました。

成長した雑草成長した雑草

雑草の生命力、すごいですね・・・

治安面

やはり、空き家は空き巣に狙われやすいとのことです。

まあ、ぶっちゃけ取られて困るようなものはないのですが、それでも窓割られて入られたりしたら気分の良いものではありません。

そして、空き巣より始末が悪いのが放火です。

放火されたら自分の家だけの問題では済まなくなります。

そして万が一の場合の火災保険ですが、保険会社によっては空き家だと、継続できなくなるものもあります。(もしくは空き家は適用外になってるかも・・)

親が亡くなった友人の実家のケースでは、空き家で継続できなくなったとのことです。

理由は、空き家だと放火されやすいかららしいです。

実家が加入している保険会社は大丈夫かと思いますが、まだ更新の時期でないので、その時どう言われるかはまだわかりません・・

治安面ばかりは住んでない事にはどうにもなりませんが、住めるようになるまでは、後述の空き家管理サービスなども検討しなければいけないかなと思ってます。

金銭面

「空家等対策の推進に関する特別措置法」というものが平成27年から施行されております。

適切な管理が行われていない空家等が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしており、地域住民の生命・身体・財産の保護、生活環境の保全、空家等の活用のため対応が必要(1 条)

出展:空家等対策の推進に関する特別措置法(平成 26 年法律第 127 号)の概要

先に述べた4つの「安全面」「衛生面」「景観面」「治安面」に問題があるとされると「特的空家」に認定されて、是正勧告されます。

勧告が出ると住宅用地特例から除外されて固定資産税が最大6倍になる可能性があります。

6倍は、なかなかキツイものがあります・・・

対策

では、そんな空き家をどうすれば良いのでしょうか・・

私も親がいなくなった後、様々な対策を考えてみました。

売る。

本来、誰も住んでないならば、売っぱらうのが最良の選択肢です。

ただ、ここで問題になるのは、実家は自分ではなく親の持ち物だと言う事です。

親が亡くなったケースならば、相続手続きをちゃんとすれば自分(もしくはその他兄弟)の物にすることが出来ますが、親が認知症の場合はそう言うわけには行きません。

売るためには親の同意を得なければいけませんが、親が認知症だと判断能力がないと判定されるため、売ることができません。

そこで登場するのが、他の記事でボロクソに書いている成年後見制度です。

その制度を使えば後見人に判断権が移るので、一見良さそうに見えますが、後見人が家を売る事に反対するケースもあるらしく(後見人は少しでも財産を減らさない方向性で動くらしいです。)、必ず売る事ができるかはわかりません。(しかも一度、後見人をつけると解除出来なくて、親が死ぬまで月々2万円〜5万円払う必要あり)

なので、家を売る目的のために後見人をつけるのはリスクがあるのでオススメしません。

貸す。

貸すというのも1手段ですが、貸すのならば、尚更、家を綺麗にする必要があり、我が家のような築50年の家ならば、リフォームが必須です。

それだけのお金をかけれるか・・そしてお金をかけた挙句、借り手が現れるかわからないので、私の場合は、真っ先に候補から外れました。

ただ築年数が浅く綺麗な家、かつ立地条件もよいような場合ならばこの選択肢もありかと思います。

家だけ壊す。

売ることができないので、「とりあえず家だけ壊して更地にしてしまえばいいのでは?」と考えた事もありました。

もちろん解体費にお金はかかりますが、1時的なものだし、今後の家の維持費に比べたらおそらく安くすみます。

そして「安全面」「衛生面」「景観面」「治安面」全てクリアです。

・・と思ってたのですが、無知って怖いですね・・・

更地にすると住宅用地特例から外れて固定資産税が最大6倍になります。

「お金の事は置いておいて、よそ様に迷惑だけはかけない状態にしたい」という方以外にはオススメしません・・

住める状態にして住む。

そう言うわけで、私の現在の計画は住める状態にして住むという方針です。

勤めていた会社に通勤する場合は通勤時間にとても耐えられるものではないので難しいですが、在宅のフリーランスになる事が出来れば、実家でも問題ありません。

なので、せっせと片付け中です・・・

ただ、この手段は「在宅フリーランスになる」もしくは「実家の近くの会社に転職する」場合にしか使えないので、実はかなり難易度が高い選択肢かと思います。

空き家管理サービスを依頼する。

空き家管理サービスというものが世の中にはあるようです。(ググると色々出てきます。)

月々のお金はかかりますが、どうしても空き家のまま放っておくしかないのならば、そういったサービスを依頼するのも良いかもしれません。

※ググると比較サイトなども出てきますが、信頼できるのかどうかよくわからないので、リンクは貼りません。

まとめ

以上、「親がいなくなった後の空き家をどうするか?」について考察してきました。

「空き家となった実家は放っておけないので、なんとかしなければいけない」と言うのは、わかっていただけたかと思います。

ただ、どのような対策が良いかは、各々の方の状況に応じて検討していただくしかないかと思います。

余談ですが、現在、私は「実家を住める状態にする」過程で「金と時間のどちらを使うか」という問題に悩まされております。

働いてないので、金よりも時間がある状態ではあるのですが、働く(稼ぐ)準備・計画はしなければいけないので、そちらに時間を使いたいという思いもあるので難しいところです。