母は、過去に2回、股関節の手術をしております。
家の中は歩く事ができるし、車椅子を使うまでにはなってませんでしたが、杖を使っても家から徒歩1分の郵便局に行くのが大変な状態でした。
なので、母の認知症が発覚した時に思いました。
・・甘かったです。
ある日、実家に戻ると母が何処にもいませんでした。
もくじ
足が悪くても徘徊する。
慌てました。
徘徊だけはないと思っていたので、最初は何かしらの事件(誘拐とか!?)に巻き込まれたんじゃないかと思いました。
徘徊だとしたら、たいして歩けなかった母親がそんなに遠くに行けるわけありません。そして家の周り(徒歩2分圏内くらい)を探しても何処にもいません。
結局30分くらい探しました・・(時間計ってなかったので曖昧ですが・・)
それでも見つからないので、もう警察に届けるしかないかなと思ったその時、遠くから点のように見える母がこちらに歩いてくるのを発見しました。
ホッとしましたが、やはりついついキツイ言葉が出てしまいました。
すると母もすごい形相になり、わけわからん事を言ってきました・・
病院に連れ回されて、自分が衰えてきているのがわかってたのでしょうか・・自分でも何とかして「まともに」ならなければと思ってたのかもしれません。
何にせよ、とにかく戻ってきたので良かったです。
それにしても、歩けなかった母がどうしてそんな遠くまで行く事ができたのでしょうか・・
聞くところによると、認知症になると逆に麻痺してしまって、そういう事(まともに歩けないのに歩けてしまう)ができてしまうケースがあるようです。
「認知症にだけはならないだろう」という思い込みと同じで「徘徊だけはしないだろう」と思い込んでいたらダメですね・・
重いタンスも動かせる。
もう一つ「何処にそんな力があったの?」と思ったエピソードがあります。
ある日、実家に戻ると部屋にタンスが1つ増えてます。
あれ?こんな所にタンスあったっけ・・・?いや、ないよな・・・???
ってこれ、2階にあったタンスじゃん!
私でも相当重く感じるようなタンスが2階から1階に下ろされていたのです。
ここまで来ると、なんか実はおかしいのは自分じゃないかとか思ってしまいます。だってこんなタンス運べるわけないし母は元々あると言ってるし・・・いやいやいや、絶対に2階にあったやつだわ・・
とりあえず怪我をしなくて良かったと思います。
最後に
自分勝手な思い込みは禁物です。
認知症になったら何をし出すかわからないと思ったほうが良いです。
徘徊に関しては、本当に悩みました。
近所の人から私に電話がかかってきて「家から出てどこかに行こうとしてたよ・・もう1人にしておくのは限界なんじゃないの?」と言われた事があります。
行方不明になったり交通事故に合うようなケースもあるらしく、これはもう会社を即やめてつきっきりで監視するしかないかと思いました。
しかし、徘徊も一時的なものでした。
数回ありましたが、結果的には、近所の方が見つけてくれて事前に防いでくれたり、交通事故にも会わずに家に戻ってくる事ができたので、事無きを得ました。
因みに認知症が発覚して2年近くたった現在では身体能力全般に衰えが出てきており、手押し車がないと歩く事はできませんし、自力で立ち上がるのも難しい状態です。
日に日に衰えていく母を見ると「徘徊」する事ができてた時がちょっと懐かしく思えたりします。